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ディフェンダーのパス力強化を

 日本代表はこれからスペインのようなパスサッカーを目指すようですが、それには最低限の条件があるように思います。

 スペインのディフェンダーのパス力、キープ力、攻撃のセンスが尋常ではなく、ボールを奪いにいけば直接得点につながるような決定的なパスが出される、まるで大型肉食動物のような恐ろしさを感じます。そのようなレベルであれば、パス回しでボールを奪われ、決定的なチャンスを相手に与えることなく攻撃に専念できるようになるのだと思います。

 パスサッカーを目指すのであれば、まずはディフェンダーのパスの技術の向上は絶対に必要です。相手にインターセプトされない速くて正確なパスとそれを足元をほとんど見ずに確実に収める技術が必要です。

 次に相手が奪いにきたときに足元ばかりを見なくても、奪われないキープ力が求められます。

 そしてパスを受けるとき、相手がボールを奪いにきたときでも、常に味方や相手の動き、ピッチ全体を一瞬で把握できる視野の広さも必要です。

 そして最も難しいのが、ボールを受けるとき、持った時に、相手の一瞬の隙をついて決定的なパスを出すセンスと技術を身に付けることなのだと思います。

 ディフェンダーの多くがこのような世界基準の技術を持つことが、スペインのようなサッカーを目指す上で最低限必要なのではないかと私は考えています。

 攻撃のセンスは先天的な要素が必要だと考えると、高身長のミッドフィルダー、またはフォワードがセンターバックの守備を身に付ける方が確実なのかもしれません。

 しかし、スペインのようなパスサッカーを身に付けても、日本のような粘り強い守備と、スピードある攻撃が得意な国を相手にした場合には、勝ち続けるのは難しいのではないかと思います。決勝戦のアルゼンチンの3得点全てが、ボールを奪ってからゴールまでの時間が短いものばかりでした。

 日本が目指すのは、常に若い選手を中心にした堅守速攻一択なのだと思います。

 ただ、パスサッカーを目指すにしても堅守速攻を磨き上げるにしても、ディフェンダーのパスの技術の向上は必須と言っていいのではないでしょうか。

 W杯の舞台で90分間走り続けるのは難しく、また試合後半て時間稼ぎのためのバス回しが出来れば、それは大きな武器になるはずです。

 W杯で常に優勝を狙える真の強豪を目指して、一歩一歩着実に前進していけることを心から祈っています。
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パスサッカーよりスピードサッカーを

 今回のW杯で日本は世界と互角に戦えることが分かりましたが、一方で大きな差があることも分かりました。

 スペインやクロアチアの選手のパスは普通のパス回しの時から速くて正確で、こちらが間合いを詰める間もなくボールが動いていきます。ボールを奪いにいったら前方に決定的なパスが渡りそうで、プレスをかけるのもためらわれます。また、囲まれて苦し紛れに出したような長いパスでも味方の選手に向けての正確なパスとなって、容易にボールを失うことがありませんでした。この点においては、日本は数段劣ると言ってよくて、改善の余地が多いにあるように思います。残念ながら、パス回しですら大きな差があるので、パスで相手の守備を崩して得点を狙っても、取れて1点、ハイプレスをかけられれば決定的なチャンスを幾度も与えることになります。

 吉田選手は、1秒でも長くボールを持って攻撃を工夫することが必要と言われていましたが、それでは世界と戦える唯一の武器であるスピードを捨て去ることになります。それでW杯を勝ち抜くことは到底不可能と言わざるを得ません。

 自分たちがボールを支配して攻撃ばかりしていれば、ディフェンダーは楽ができて責任も軽くなっていいですね。でも楽して勝てる程、格好つけて勝てる程W杯は甘くないと強く申し上げたいと思います。楽がしたいのであれば代表をやめるのが一番楽ができていいじゃないですか。楽がしたい、責任を負いたくない。年をとっても楽して日本代表でいたいという選手がいるのは、はっきり言って迷惑です。

 モドリッチ選手は37歳で誰よりも走り続けています。私はバスサッカーよりスピードサッカーの方が強いと思っています。そしてそれは今回のW 杯で日本が証明してきたことです。W杯で勝ち抜くために何をなすべきか、もう一度しっかりと考え直していただきたいと思います。

パスサッカーの幻影

 今回のクロアチア戦は、はっきり言って内容が悪すぎました。

 後ろでパス回しをするなとは言いませんが、相手がハイプレスでボールを獲りに来ている時にパスをし続ければボールを奪われる確率は確実に上がります。バスが通らなくても、前に大きく出すべきでした。

 そして攻撃が遅すぎます。スピードを失えば、攻撃における日本の最も大きなアドバンテージを自ら消してしまうことになります。

 日本の場合、ポゼッション率が低く、ボールを奪ってからの時間が短ければ短い程得点率が上がるというデータがあるはずです。ベスト8を懸けた最も重要な試合で、私が最も嫌いな日本が出てしまいました。

 ディフェンダー間でのパス回しでボールを奪われれば、絶対絶命のピンチに陥り、たとえ失点しなくても大きく運を失います。PK 戦は、いい試合をした方が勝つ傾向があり、大きく運を失った日本に勝ち目はないことはわかっていました。サッカーの神様は最善を尽くしたチームに微笑むのだと思います。  

 本当に残念です。勝敗にかかわらず、グループリーグで奇跡を起こし続けた日本のサッカーが見たかったです。本当に残念です。  

クロアチア戦に全力を

 ドイツに勝利したあとにランキングで下位のコスタリカに敗れ、絶対絶命の中のスペイン戦で前半で失点し、そのあとの大逆転は私の想像を遥かに超えた展開でした。大ピンチを大チャンスに見事に変えてくれました。技術や実力もさることながら、言葉や風習を学びながらの世界での選手生活、世界との戦いで培ってきた選手一人一人の強靭な精神力には本当に驚かされました。心からの尊敬の念を捧げたいと思います。そして同じ日本人として誇りに思います。また、指導力、分析力、戦術、戦略、総合的な人間力に優れた森保監督を信じて本当によかったと思います。

 監督や選手一人一人を支えてくださったスタッフの方々、選手を励まし続けてくださったOBの方々、そしていつでもどこでも世界の果てまで行って選手を支え、鼓舞し続けてくださったサポーターの方々に心から感謝したいと思います。私自身もテレビ越しに心強く思いました。本当にありがとうございます。

 しかし、本当の戦いはこれからです。次の戦いで敗れてしまっては今までと何も変わらなくなってしまいます。相手は前大会準優勝のクロアチアです。グループリーグを突破したクロアチアは必ずベスト4以上に残ってきた強敵で、全力を尽くしても勝てるかどうかはわかりません。

 ドイツに勝利したあとにバドミントンの潮田玲子さんが、「いい試合をしたあとは負ける場合が多い」と言われていたのをネットの記事で見ました。私は『ドイツに勝ってコスタリカに負けることはないだろう』と思っていましたが、潮田さんの言われたとおりになって、W杯の恐ろしさを思い知らされました。クロアチアとの戦いはもしかするとスペインに勝利するよりも難しい試合になるかもしれません。

 スペイン戦のようにとにかく全力で守り、実力以上の力を強引にでも引き出して、必ずベスト8を勝ち取っていただきたいと思います。

 私も全くの微力ではありますが森保監督と日本代表を信じて、全力で応援したいと思います。

史上最も厳しいW杯へ

 今回のグループリーグは絶望的と言ってもよくて、その上日本はカタール戦やチュニジア戦で世界に致命的な弱点を晒してしまっているので、歴史的な大敗を3つ重ねるおそれがあるのだと思います。もしもドイツ、スペイン、コスタリカが確実に勝利するためにしっかりと下がってがっちり守り、ディフェンダー間のパス回しのボールを奪ってカウンターを狙うという戦略でくれば、日本はまず得点を奪うことはできず、大量失点を重ねるおそれは全く否定できません。

 しかし、森保監督ならばそのような想定も当然していて、今の日本代表に適したより確実で、より洗練された戦略をすでに練り上げているのだと思います、そして選手一人一人がそれを形にしているのではないかと思っています。

 日本代表は、先人たちが前進、時には後退をしながら様々な経験を積み重ねてきました、成功も失敗も全て現在の日本代表に受け継がれ、血や肉や骨となってチーム、選手たちを支えています。今の日本代表は前々回、前回と比べても目を瞠るスピードで進化を遂げていて、確実に力をつけています。今回のW杯は日本代表にとって未だかつてない最も厳しいW杯になることは間違いないのですが、ピンチというものは多くのマイナスのベクトルが迫ってくる状況で、そのベクトルをプラスの方向に変えることができれば大きなチャンスにすることができるのだと思います。今の日本代表には大きなピンチを大きなチャンスに変えていける資格があると私は信じています。

 森保監督を中心に選手、スタッフ、サポーター、日本代表を応援するすべての国民が心を一つにして『蒼き炎』と化して、その壁がどんなに高く厚くても、ぶち破っていけることを心から願っています。

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