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原発利用の増大に危惧

 温暖化対策としてCO2を排出しない原子力発電所をもっと利用すべきという主張を聞きますが、こういった主張は、核爆弾を大量に爆発させて「核の冬」を起こして温暖化を止めようという主張に近いのではないかと思います。

 これから温暖化対策のために世界中で原子力発電所が大量に建設された場合の放射性廃棄物はどうするつもりなのでしょうか。使用済み燃料だけではなく廃炉後には多くの部品が放射性廃棄物となります。

 フランスのオンカロは、地下水が流入することから最終処分場にできるかわからないと言われています。

 日本では、どこでも巨体地震が発生するおそれがある上に、降水量が極めて多い国なので、地下水が流入することなく最終処分場にできる場所があるとは到底思えません。放射性廃棄物をガラスでコーティングする技術があるとのことですが、ではなぜフランスでは採用されないのでしょうか。大きな疑問が残ります。

 放射性廃棄物を国外へ移すことは国際法で禁止されています。しかし、全ての国に最終処分場に適した場所があるとは思えません。世界的に原発が増加するおそれがある以上、最終処分場について国際的に話し合う必要があるのではないでしょうか。。適した場所が見つかったら多くの国で共同管理の体制を組むという選択肢も考えざるを得ないように思います。

 最終処分場の問題が決着することなく、原発の利用が世界中で進むという状況だけは、全力で回避していただきたいと思います。
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世界は温暖化問題を本気で考えているのか

 温暖化に関しては私は二酸化炭素よりも海水温の上昇とそれに伴う水蒸気量の増加のほうが遥かに深刻だと思っていますが、世界は二酸化炭素の削減ばかりに固執しています。

 しかしながらその二酸化炭素の削減すら本気で取り組んでいるとは到底思えません。

 今はわかりませんが、かつては、世界のモータースポーツが排出する二酸化炭素は世界全体のかなりの部分を占めると聞いたことがあります。大会だけではなくて選手の練習やその競技の選手になるための訓練、またその前段階の人たちが練習で排出する二酸化炭素の量は計り知れません。

 私は即刻全てのモータースポーツを廃止するべきだと思っていますが、少なくとも期限を区切って、電気や水素を動力源に全て変えるように各国が法律を制定すべきだと思います。F1は脱炭素の動きを始めていると聞いていますが法的な拘束力もなくどこまで本気なのかわかりません。期限を区切って脱炭素のモーターや燃料、蓄電池に本気で取り組めば技術革新のスピードが大きく加速する可能性があります。

 それと、二酸化炭素をほとんど排出していない国が温暖化によって大きな被害を被っていますが、温暖化が二酸化炭素によるものであることは世界が認めていて、法的に争う余地はありません。産業革命以降排出した二酸化炭素量に応じて賠償金を支払うべきなのではないでしょうか。

 自分達の金儲けのためには温暖化を利用して、都合が悪い部分は無視するという態度は決して許されるものではありません。私はそういう部分を見てもマネーゲームであるという疑いをぬぐい去ることができません。


 本当に二酸化炭素を減らすだけでいいのか、金儲けばかりを考えるのではなく、本気で温暖化に取り組んでいただきたいと考えています。

今すぐ海水温の上昇を止めるべき

 海水温の上昇が温暖化に深刻な影響をもたらすのは間違いなくて、海水は一度温まると冷めにくいという性質から、CO2の排出がたとえゼロになっても、温暖化が収まらないおそれもありますし、逆に、海水温の上昇を止めれば温暖化も止められる可能性があります。

海水温の上昇がもたらす悪影響は少なくとも4つあります。

 第一に熱せられた海水が海流に乗って北極圏にまで運ばれることで、現在のような北方に行けば行くほど温暖化が進むという状況になっています。

 第二に海水温が上昇すれば当然大量の水蒸気が発生し、降水量が確実に増加します。大洪水等の被害は各地で報告されているとおりです。

 第三に、温室効果の9割以上は水蒸気によるもので、水蒸気量の増加が現在の温暖化の直接的な原因であることは間違いありません。

 水蒸気が温室効果ガスから除外されている理由は、水蒸気が空気中に滞留する時間は短く、すぐに雨となってしまうことと、人の手によるものではないことが挙げられていますが、これはかなりおかしい理論と言えます。

 極端なことを言えば、全く水蒸気が発生しない場所と、大量に水蒸気が発生する場所の水蒸気量が、すぐに雨になるので同じだと言っているのに等しくて、そんなことは100%ありません。水蒸気量が増加し、気温が上昇すれば飽和水蒸気量も増加するので、空気中に水蒸気が滞留する時間も長くなっていきます。

 また、人の手によるものであろうとなかろうと温室効果の大きな原因である以上これを放っておくことはできません。温室効果の9割以上の原因である水蒸気量を減少させることが、温暖化を止める上で最も重要であると、声を大にして訴えたいと思います。

 最後に空気中の水蒸気量が増加することでフェーン現象が発生しやすくなることが挙げられます。今夏のヨーロッパの異常気象もパキスタンの大洪水も、偏西風の大蛇行に伴って、インド洋で熱せられた、大量に水蒸気を含んだ空気が山脈を越える、もしくはその途中で引き起こされたと言っていいのではないでしょうか。

 海水温の上昇対策は待ったなしの状況と言えます。CO2対策のようにお金儲けにはつながらず、多額の資金が必要になるかもしれませんが、早急に取り組んでいただきたいと思います。

温暖化、寒冷化の両睨みで準備を

 北極海の氷に異変が起きています。日本の気候と北極海の氷には相関関係があって、ここ10年では冬に北極海の氷が増加すれば暖冬、そして夏になると北極海の氷面積が一気に減少するという傾向がありました。しかし今年は北極の氷面積が2010年代の平均以上を保っているにもかかわらず日本は厳冬になっています。これは北極海上空の寒気の範囲が大きく増加していることが原因であると考えられます。ここ10年は北極海の寒気の勢力が著しく縮小していて、日本まで寒気が南下すると北極海上空の寒気がちぎれてなくなってしまっていて、北極海の気温が上昇し北極海の氷が増加しないという状況が続いていました。そして次の夏には冬の間に冷やされた空気や海水が北極に流れ込むことで北極海の氷面積がそれほど減少しないというパターンがありました。逆に冬の間寒気が南下しないと北極海上空に寒気がとどまることで北極海の氷面積は増加し続けるのですが、北極圏以南の空気や海水温が上昇し続けてそれらが夏に北極海の温度を上昇させ北極海の氷面積を著しく縮小させるというパターンを繰り返してきました。それが最も顕著に現れたのが2012年で、それ以降もこの2つのパターンが繰り返されてきました。しかし、2021年には冬に北極海の氷面積が増加しているにもかかわらず夏の氷面積も例年よりも増えていて、今年の冬は日本がかなりの厳冬であるにもかかわらず北極海の氷面積は2010年代の平均以上の氷面積を維持し続けています。そして今年の夏はトンガの火山の大噴火の影響で冷夏となり、北極海の氷面積も例年以上に増え続ける可能性があります。これを繰り返せば世界は小氷期に突入するおそれがあって、それが小氷期ならばいいのですが、再び氷期に突入するおそれも否定できなくて、そうなれば温暖化よりも遥かに多くの命が失われるおそれがあります。

 地球の歴史を10万年単位で見ると、氷期は9万年、間氷期は1万年というサイクルを繰り返していて、そのサイクルに従えば、すでに2000年前に氷期に突入していなくてはなりません。つまり、いつ氷期が始まっても全く不思議はないと言っていいのだと思います。氷期に比べれば温暖化のデメリットは微々たるものと言ってよくて、逆に温暖化には多くのメリットがあると言ってもいいのだと思います。人間が生命を維持するためには大量の淡水が必要で、飲料水、生活用水、工業用水、農業用水等人口の増加に従って莫大な量の淡水を必要とします。気温が上昇すれば水蒸気も増加し、降水量も増加します。小氷期であった17世紀と比べると現在の降水量は遥かに増加していて、70億人を超える人口を曲がりなりにも養えているのは温暖化のおかげとも言えるのだと思います。これが氷期に突入すれば、水蒸気量は間違いなく減少し、降水量も著しく減少するのは間違いありません。特に農業用水の不足は深刻で、これだけ人口が膨れ上がったなかで農業用水が十分に確保できなれば、貧困国を中心におそらく数億人の命が失われるのではないかと思います。

 地球は9割が氷に覆われる期間が占めていて、その要因が全くなくなったとは考えられません。現に今は寒冷化の走りであるおそれも否定できないのだと思います。温暖化にせよ寒冷化にせよ、地球は常に大きな気候変動を繰り返していて、世界はそれに備える必要があります。それには多くの資金が必要で、気候変動対策基金といったものが絶対に必要なのではないでしょうか。北欧諸国は政治の透明化に定評があり、基金の運用にも優れた能力を発揮しています。ノルウェー、デンマーク、フィンランドといった国々に資金を集めて管理、運用をしてもらい、あらゆる気候変動に備えるというのはどうでしょうか。

 温暖化だけではなく、寒冷化のおそれも全く排除できるとは思えません。世界は両睨みで双方の事態に備える必要があるのではないでしょうか。

温暖化と原発

 地球はもともと南極の氷が溶けきってしまうほど熱くなる星で、その時と比べたらまだそれほど熱くなっているとは言えないのだと思います。また、数十万年単位で見れば、ほぼ9割が氷河に覆われた氷期で冷たい星とも言えて、現在太陽の活動が停滞し始めていることから、このまま熱くなり続けるのか経過を観察する必要があるのだと思います。

 もともと温暖化対策が言われ始めた時には、世界でほぼヨーロッパの国だけが積極的で、アフリカ、アジア、南北アメリカ、新興国はほぼ見向きもしませんでした。しかもその内容は、日本をピンポイントで狙ったマネーゲームの要素が強く、それでも日本がこの枠組みに参加した最も大きな理由は、CO2を出さない原発の大幅増だったのだと思います。

 今は原発事故の影響から再稼働もままならない状況が続いていますが、政府としては原発を全廃する意思は全くなく、温暖化対策を理由に全面再開、更なる電力供給率の増加を狙ってくるのではないかと私は確信しています。
 
 温暖化対策を声高に言い続けることで、日本を原発大国にするおそれが十分にあるということを私たちは忘れることなく、警戒し続ける必要があるのだと思います。

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