2022/12/20
原発利用の増大に危惧
温暖化対策としてCO2を排出しない原子力発電所をもっと利用すべきという主張を聞きますが、こういった主張は、核爆弾を大量に爆発させて「核の冬」を起こして温暖化を止めようという主張に近いのではないかと思います。これから温暖化対策のために世界中で原子力発電所が大量に建設された場合の放射性廃棄物はどうするつもりなのでしょうか。使用済み燃料だけではなく廃炉後には多くの部品が放射性廃棄物となります。
フランスのオンカロは、地下水が流入することから最終処分場にできるかわからないと言われています。
日本では、どこでも巨体地震が発生するおそれがある上に、降水量が極めて多い国なので、地下水が流入することなく最終処分場にできる場所があるとは到底思えません。放射性廃棄物をガラスでコーティングする技術があるとのことですが、ではなぜフランスでは採用されないのでしょうか。大きな疑問が残ります。
放射性廃棄物を国外へ移すことは国際法で禁止されています。しかし、全ての国に最終処分場に適した場所があるとは思えません。世界的に原発が増加するおそれがある以上、最終処分場について国際的に話し合う必要があるのではないでしょうか。。適した場所が見つかったら多くの国で共同管理の体制を組むという選択肢も考えざるを得ないように思います。
最終処分場の問題が決着することなく、原発の利用が世界中で進むという状況だけは、全力で回避していただきたいと思います。