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マラソンの開催地変更について

 マラソンが札幌で行われることがほぼ決定しているにもかかわらず、小池都知事がそれに協力しない態度を取っているのは、東京都民の私としては本当に恥ずかしく思います。

 IOCにも東京都にも思惑があるのかもしれませんが、どちらも最も重視しなくてはならないのは「選手ファースト」の一点なのだと思います。

 オリンピックが決定した時に流行語にもなった「おもてなし」という言葉はどこに行ったのでしょうか。

 選手は世界を代表する最も重要なVIPであって、その選手に文字通り「死のレース」をさせたり、トイレのような海で泳がせたりすることは、「おもてなし」以前の問題なのだと思います。まずは選手に「また日本で競技がしたい」と思ってもらうことがオリンピックの成否を決める最低限の条件なのだと思います。

 また、全ての決定権はIOCにあって、その決定に不服を申し立てることは、将来日本のどこかの都市がオリンピックの開催地に立候補したときの裁定に大きなマイナスになるおそれは否定できません。また、夏のみならず冬のオリンピック、特に札幌オリンピックにも影響が及ぶことは避けられないのだと思います。

 「選手ファースト」、「おもてなし」、また、将来のIOCとの関係を考えたとき、マラソンの札幌開催、一部の海での競技の会場変更は避けられないのだと思います。

 世界からの日本の評価が下がるようなことがないように、また、中国や韓国のように「ごね得」を狙うような恥ずかしいまねは絶対にしないでいただきたいと思います。
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ターニングポイントとしての平昌オリンピック

 今回の平昌オリンピックは日本にとってターニングポイントとなった可能性があると同時に、スポーツと政治の関係がかなりクローズアップされた大会だったのだと思います。

 4年に1度ということで、選手にかかるプレッシャーは他の国際大会とは比べ物にならず、これまでのオリンピックでは実力が出し切れずに涙する選手も多くいましたが、今回はメダリストもそうでない選手も実力を出し切った選手が数多くいた大会だったのだと思います。長野でも多くのメダルを獲得できましたが、アウェイ、特に日本とは関係が決していいとは言えない韓国での開催でこれだけの結果を収めることができたのは、日本のスポーツ界がメンタルの部分では、ひとつ上の次元に進めたのではないかと私は思っています。

 ここで培った本番で実力を発揮するためのノウハウは夏季のオリンピックでも生かされ、オリンピック以外での様々な競技の世界大会での好成績にもつながるのではないかと思います。その意味では今回の平昌オリンピックは日本のスポーツ界のターニングポイントになるのではないかと期待しています。

 このような素晴らしい成績を収めたオリンピックであった一方で、政治利用が近年でも特に取り沙汰されたオリンピックであったとも言えるのだと思います。

 韓国の政府が慰安婦問題で日本にさらなる謝罪を求めたことから、安部総理の開会式の出席に党内からも批判が起きたり、北朝鮮がオリンピックに出場することで融和ムードを演出しながら、制裁の緩和や核開発の時間稼ぎを狙っているのではないかとも言われていました。

 私はスポーツと政治は完全に切り離すべきと考えていて、オリンピックを政治利用しようとする国が見られる中で、安部総理が政治とスポーツは別という姿勢を示せたのはとても良かったのだと思います。
 
 スポーツは特にオリンピックは、たとえ紛争状態の国であってもスポーツによる交流がきっかけで和平につながる可能性がある、人間のあらゆる行動の中でも非常に尊い側面を持っているのだと思います。政治がオリンピックを利用することは決してあってはなりませんが、逆にオリンピックが国や人を結びつけ、政治に大きな影響を与えることは歓迎すべきことなのだと思います。その意味でも安倍総理の開会式出席は英断だったと言えるのだと思います。

 もう一つ、これは極めて現実的で政治的な側面がある解釈だとは思いますが、日本の安全保障を考えれば、日本と韓国が慰安婦や竹島の問題で歩調が合わなくなれば、その状況を最も喜びその状況をうまく利用しようとするのは北朝鮮なのだと思います。

 昨日文在寅大統領が慰安婦や竹島の問題で日本を批判したことに関しては怒りを覚えた人も数多くいるとは思いますが、国と国の関係においては、ひとつやふたつ懸案があるのは普通のことで、良好な関係にあるアメリカとも、沖縄の基地の問題、地位協定の問題、先日の青森でのFー15が燃料タンクを落とした問題でも補償はおろか謝りもしないという状況もあります。一方アメリカも日本に対する貿易赤字は面白く思っているはずはなく、だからと言って日米の関係が険悪になるといったことはあってはならないのだと思います。

 国と国の関係にあっては優先順位は決まっていて、極東、特に北朝鮮に対する安全保障が日韓の関係にあっては最も重要視されるべき事案で、慰安婦の問題や竹島の問題がそれよりも上位にあるということはありえないのだと思います。

 現実的な危機よりも感情が上回るということは絶対にあってはならず、これは政府だけではなく、多くの国民も改めて認識すべきことなのだと思います。

 慰安婦の問題や竹島の問題は、おそらくこれから劇的に解決に向かうということは考えにくいのだと思います。国と国との間にある懸案は、日本と関係する重要な国、アメリカ、ロシア、中国、ヨーロッパ各国にも多かれ少なかれ存在します。そのような感情的、実際に国益に関係するも問題があったとしても、より良い関係を続けていくためには、お互いの国の国民同士が理解や交流を深めていくことが重要で、今回のオリンピックで、小平選手とイサンファ選手の友情や、羽生選手が韓国で見せた韓国のファンに対する心遣い、カーリングの藤澤選手が韓国語ができたり、その可愛さが注目されたことは、オリンピックが持つ人と人、国と国を結びつけるという崇高な目的のための大きな力になったと思いますし、その動きをさらに進めていく必要があるのだと思います。両国の国民の理解が進めば、お互いが納得する形で問題が解決するということもありえるのだと思います。

 日本と韓国との関係は50年前から比べれば格段に良くなっています。これから時代が進めばさらによくなっていくのは間違いないでしょうし、そうしていかなければならないのだと思います。

 解決すべき問題と、国と国との友好を別の問題と考えることは、直近の問題を見ても長期的な視点から見ても非常に重要で、その意味ではそれぞれの優れた文化を知り、スポーツを通じて理解を深めていくことは意味のあることなのだと思います。その意味で、今回のオリンピックは単なるスポーツの祭典ということだけではなく、日韓の関係や極東の安全保障を考えるうえでも、重要なターニングポイントとすべきなのだと私は考えています。

マススタートにおける高木菜那選手のメリット

 高木菜那選手が膝を痛めていたことを知って本当に驚きました。ケガをしながら金メダル二つは本当に立派なことだと思います。

 マススタートで優勝候補のひとりであることは知っていましたが、実際に金メダルを獲得できるとは思っておらず、ニュースを見てかなり驚きました。そして、これからリハビリに専念しなければならない状態であることを知ってさらに驚きました。

 しかし、マススタートという競技の性質上、小柄であってパシュートの練習を長期間行ってきた高木選手には本当に有利な競技であったことを改めて認識させられたように思います。

 まずひとつめは小柄であるということで大きな選手の後ろにぴったりとくっつくと風の影響をほとんど受けないというのは大きいのだと思います。競技中の空気の抵抗は思ったよりも大きくこの影響がほとんどないというのは、競技終盤で体力的に大きな差になるのだと思います。

 ふたつめは個人の練習と並行してパシュートの練習に、他国よりもかなりの時間を費やしたというのは大きなアドバンテージになったのだと思います。

 日本のパシュートのチームは美帆選手、佐藤選手、菊池選手と身長がバラバラで、体格が同じような選手のチームよりも動きを合わせるのは難しいと言われていました。体格の違う選手の動きに合わせる練習を徹底的にしていたことで、マススタートでも速くて大きな選手にぴったりとくっついて間に他の選手を入れさせないということが難なく出来たのだと思います。

 最後に菜那選手が小柄であるということは、菜那選手の後ろに付いた選手はかなりの風の抵抗を受けざるを得ず、体力の消耗が激しくなったということもあったのではないかと思います。

 これらの要素が重なって、怪我をしながらでの金メダルにつながったのだと思いますが、小柄でありながら世界と戦えるだけの練習に耐えたからこその金メダルだったのだと思います。

 スピードスケートは、やはり小柄な選手にはあまり有利ではないスポーツなのかもしれませんが、そのデメリットを大きなメリットに変えて、膝のケガを抱えながら金メダルを獲得できたことは、多くの人に勇気を力を与えてくれたように思います。

 これから競技を続けるかどうかはわかりませんが今はしっかりとリハビリに専念して、怪我を治していただきたいと思います。

 本当におめでとうございました。感動をありがとうございました。

羽生選手五輪連覇、宇野選手と金銀独占

 男子フィギュアスケートは羽生選手が五輪連覇、宇野選手と金銀を独占できたということで、最高の結果を得ることができたのだと思います。

 特に羽生選手は昨年の11月に右足関節外側靱帯を損傷して、オリンピック直前まで練習できないという絶体絶命の状況から金メダルを獲得できたのは奇跡とも言えて、羽生選手だからこそ出来た快挙なのだと思います。

 苦境に立たされても決して焦ることなく状況に応じて適切な対応をして自分を信じ抜けば、勝利を掴むことができるということを実証してくれたのだと思います。今困難に直面している人、自分を信じ挑戦している人たちに勇気と大きな力を与えてくれたのではないでしょうか。

 2011年の東日本大震災の被災者でもある羽生選手が絶体絶命の危機を乗り越えて五輪連覇を達成できたことで、今も被災に苦しむ方々も本当に喜んでいらっしゃると思います。羽生選手の勝利が、これからも困難に立ち向かい、大切な人を失った悲しみを抱えながらも強く生きる力になってくれればと、日本中の人々が願っていると思います。

 このオリンピック連覇はただの連覇ではなく、ソチオリンピックの翌年から通常では考えられないような困難の連続を乗り越えての66年ぶりの快挙で、羽生選手は日本の誇りなのだと思います。さらに冬季オリンピック1000個目の金メダルということで、スポーツの神様からのささやかなプレゼントなもいただけたのではないでしょうか。

 羽生選手、宇野選手本当におめでとうございました。宇野選手には北京オリンピックでの金メダルを期待しています。

重苦しい空気を一変させた原選手

 開会当初は、やはりオリンピックは特別な大会で、簡単にはいかないということを改めて痛感させられていました。

 メダル確実と思われた高木選手がスピードスケート3000mで5位となり、フィギュア団体も5位に終わり、平昌全体が日本選手にとって重苦しい空気に包まれている感じがして、もしかしたらトリノオリンピックの時のようにメダル一つという結果にもなりかねないと思っていました。

 その空気を打ち破ってくれたのがモーグルの原大智選手で、重苦しかった空気が一変し、メダルラッシュにつながっているのだと思います。平昌オリンピックMVPと言ってもいいように思います。

 今回なかなか金メダルまで届きませんが、高梨選手、平野選手、渡部選手にしても、持てる実力を最大限に発揮してのメダル獲得で、日本のスポーツ界全体が、メンタル面においてはひとつ上の次元に進めたように思います。

 また、一人の選手が複数競技に参加するメリットは非常に大きいと感じる大会でもあると思います。複数種目に挑戦することで開発される能力もあるでしょうし、なにより4年に1度というとてつもないプレッシャーを分散できるのは非常に大きいのだと思います。また、大会会場の状況やオリンピック独特の雰囲気を複数回経験でき、その経験を活かす試合が何度もあるというのは、一競技にしか参加しない選手よりも圧倒的に有利と言えるのではないかと思います。

 オリンピックを目指す選手はできる限り多くの種目に参加できるよう努力をすることで、日本全体のメダル数増加につながるのではないかと思います。

 まだ寒くて厳しいオリンピックは続きますが、最低でも3つの金メダル、そしてなるべく多くのメダル獲得が実現できるよう、選手には実力を出し切って欲しいと思います。

 今回の大会で、日本選手は大きく変わったと言われるような大会にしていただきたいと思っています。

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