2015/01/31
普天間は本当に返ってくるのか
普天間基地は、本当に返ってくるのでしょうか。普天間は、辺野古飛行場が完成することを条件に2022年以降に返還されるということですが、政府が5年以内の返還を求めたところ、それに対する明確な返事はありませんでした。
返還はできなくても、停止ならば問題なくなくできると思うのですが、それすら実現される気配すらありません。
米軍の再編成以外に普天間を停止すらできない理由があるとしか思えません。
軍事アナリストの小川和久氏によると「そもそも辺野古案は無理がある。海兵隊は地上部隊が主力でしょ。この部隊は4、5万人の規模で動いてくるわけ。兵隊が使う装備のかなりの部分は空軍の輸送機でどんどん降ろす。集積するスペースが辺野古にはない」ということです。
さらに、1800mの滑走路では大型輸送機も離発着できないといいます。この点については、当時の国務省担当者だったケビン・メア氏も「足りない部分は、民間航空の滑走路が使えようにしてカバーする」と認めました。つまり、いざ周辺自体ということになると、辺野古から戦争に行くということ自体がそもそも無理なのではないかということです。
海兵隊の仕事は敵地に簡易飛行場を作り、制空権を確保することなのですが、辺野古から戦地に赴くということになれば、そのオペレーション自体が非常に複雑で、時間のかかるものになりかねないのだと思います。
戦争の際に制空権が確保できなければ戦争になりませんし、時間が遅れれば遅れるほど制空権の確保が困難になり、多くの兵士の犠牲者も覚悟しなければならないのだと思います。
そう考えると、辺野古の飛行場ができても、普天間基地の返還の時期を明確にできないのは、日米の政府の合意は出来ていても、極東の米軍が納得していない可能性があるのではないでしょうか。
最悪の場合、辺野古に飛行場ができても普天間はそのまま残り、実際の訓練も、普天間が中心で行われるということもありえるのではないかと思います。
政府も、民主党すら辺野古の他に代替案はないと言っていますが、果たしてそうなのでしょうか。
小川氏は、キャンプハンセンへの移設を提案されています。
「計画の第一段階は普天間基地をいち早く閉鎖すること。急造だけれども飛行場を作って、48時間くらいでヘリベースをね。そこに移駐させるとその時点で普天間を閉鎖できる」
「さらに、キャンプ・ハンセンの一番南側に海兵隊の建物がある。そこはもともと終戦間際に米軍が作った1800mの滑走路・チム(金武)飛行場があったところだ。これを利用すれば、海を埋め立てるより、はるかにコストも安く、工事期間も短くてすむ」
とのことです。沖縄の方には本当に申し訳ないですが、少なくとも辺野古の海を埋め立てることは避けられますし、普天間を即時停止できて、いざ有事という時でも米軍の兵士もベストの環境で準備が整えられます。
今からでも決して遅くないですし、むしろキャンプハンセンに移転を決めることができれば、辺野古の飛行場を作るよりも、はるかに早く普天間の基地の返還が可能になります。
辺野古の建設関係者にかなりの違約金を支払っても、キャンプハンセンへの移設を進めるべきなのではないかと私は考えています。
引用http://www.huffingtonpost.jp/tomoko-nagano/futenma-base_b_4671694.html