2015/06/30
オスプレイがあることのメリット
オスプレイでなければできない事とは一体何なのか、はっきりと説明をしていないのではないかとずっと疑問に思っていました。アメリカでも、オスプレイはあまりにも高価で必要ないのではないかということが議論されましたが、結局オスプレイの工場で働く人たちの働き口の確保のためにオスプレイを廃止できなかったという経緯があるということを聞いたことがあります。
オスプレイは、海兵隊によって運用されるのですが、実際に戦争が始まる場合には、急に戦争状態になるのではないため、戦争になりそうになった時点で、空母が出動し、空母に艦載されたヘリコプターでも十分に対応できるとのことです。
また、海兵隊の役割は、滑走路を造り、制空権を確保することにあって、オスプレイにそれができるのか私には疑問に思えてなりません。確かにオスプレイは垂直離着陸が可能ですが、兵士や装備を積載した時には垂直離着陸は不可能になり、滑走路が必要になります。辺野古に建設予定だったヘリポートが、V字滑走路に変更になったのは、オスプレイを配備するためと言われています。
滑走路を作るために滑走路が必要な機体で向かうというのは、どういうことなのかわかりませんし、艦載のヘリコプターで滑走路を作ってから、オスプレイを出動させるというのであれば、オスプレイではなく、非常に優秀な輸送機であるC-130でも全く問題はないのだと思います。
オスプレイの垂直離陸の問題が全くないということであっても、オスプレイがあることで、どれだけのメリットがあるのかわかりませんし、オスプレイがなくても有事にはなんの問題もないことは、アメリカがオスプレイを廃止しようとした経緯からも明らかなのだと思います。
オスプレイがあることで得られるメリットは極小である可能性があるのに、それに対する費用が莫大すぎるように思えてなりません。そして、オスプレイがなければV字滑走路自体の意味も大きく失われることから、辺野古の埋め立ても必要なくなる可能性もあると思います。
オスプレイがなければ、致命的なデメリットがあるというわけではなく、メリットもそれほど大きくないのであれば、費用が莫大であること、米軍と沖縄県民との間に大きな禍根を残すことになることを考えると、費用対効果では、プラスよりもマイナスの方が圧倒的に大きいように思えてなりません。
日本は沖縄のために、もっとそのことを積極的に主張すべきだと思います。私は横田からも、元の立川基地からも自転車で行ける距離に住んでいるのですが、どうしてもオスプレイが必要ならば、横田基地をもっと活用できるようにしてもいいし、立川基地を復活させてもいいと思っています。
政府は、安全保障の重要性を強調するのであれば、沖縄だけに負担を強要するのではなく、日本全体で負担を共有すべきで、今の状態では、沖縄だけ潰せば米軍は一切身動きができなくなってしまい、安全保障上大きな問題があるのだと思います。政府は沖縄に対するような強い態度で、他県にも負担を共有できるように要請し、沖縄に集中した基地の役割を、全国に分散させる努力を積極的に行うべきだと思います。特に山口県ならば、日本全体のことも県民性として考えてくださりそうなので、安部総理がお願いすればなんとかなるのではないでしょうか。沖縄には非常に強く、県民の意思を全く無視して強引に基地を造れるけれども、地元には負担をお願いすることはできないということは、全く筋が通らないと思います。
安全保障の必要性を高圧的に語る方々も全国にいらっしゃいます。日本はこれからより危険な状態になってくと主張されるのであれば、日本をより安全にするために、是非とも全国各地で、米軍の基地とオスプレイを受け入れる運動を積極的に展開していただきたいと思っています。