2015/08/23
日米安保に関して、これは必要はないと考えている人は今はあまりいないのではないかと思います。ロシアと中国の領土拡大の欲求は、ここ数年でいよいよ明らかになってきています。これ程の軍事力がありながら、スキあらば領土領海の拡大欲をあからさまに見せる国に対して、日本一国で対処しようとすれば、軍事力の増強のために破綻に追い込まれてしまうことは目に見えています。
しかし、だからと言って、今回の新安保法制に反対する、平和を愛する人々を見下すようなことは絶対にしてはならないのだと思います。
日本は空襲、原爆によって、アメリカに多くの国民を殺されましたが、それでも今はアメリカを大切な友人と思っている人がほとんどです。なぜならば、多くの肉親、同胞を殺された憎しみ、恨みをアメリカではなく戦争そのものに向けることができたからなのだと思います。
今、アメリカが行っているイスラムの人々に対する戦争は、全くと言っていいほど功を奏しておらず、むしろ憎しみを際限なく増強させて、ISという巨大テロ組織を作り上げてしまいました。
これほどまでに凶暴化してしまった組織を制圧するためには、軍事力以外に方法はないのかもしれませんが、それと同時に、国際社会が、戦後の日本に対して行ったように、イスラムの国々の人を大切にし、貧困から救うために手を差し伸べ、国際社会ではなく、戦争自体を憎むような教育を施していく必要があるのだと思います。
戦後の日本とアメリカの関係は、世界から紛争をなくしていくためのモデルケースにしていくべきなのだと思います。
平和を愛する心は、戦争を憎む心です。その心が憎しみの連鎖を断ち切り、子供たちを戦争から守り、殺し、殺されという地獄から救う大切な原動力になるのだと思います。
「暴れん坊」たちに対するための軍事力は必要です。それとともに日本人が多くの犠牲の上に獲得した「平和を愛する心」も同じくらい大切なのではないでしょうか。
日本とアメリカのような関係が、世界に広まっていくことを心から望んでいます。