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日馬富士の引退と貴ノ岩の容態

 日馬富士が引退し、会見を開きましたが、決して悪い人ではなくおそらく言っていることは全て事実でしょうし、貴ノ岩の事を思っての指導が行き過ぎたのではないかと思います。

 しかし、だからと言って暴力が許されるわけではありません。引退することで社会的制裁、責任は果たしたということで不起訴になる可能性は高まりましたが、それも貴ノ岩の容態次第なのだと思います。

 貴ノ岩のこれからの相撲人生を考えたときには貴ノ岩本人のために来場所に向けて稽古に励むということが最優先にされるはずなのだと思うのですが、それができていないということで、容態が思わしくないのではないかということが容易に想像できます。

 暴行のあと貴ノ岩は親方に叱られるのをおそれて階段から落ちたと言っていたところを貴乃花親方がフラフラしてるのを見て不審に思い問いただしてこの暴行事件が発覚したという経緯があります。そして耳が聞こえなくなりフラフラするということで入院し、診断した医師は重症ではないと言っていますが、やはり脳や頭蓋骨の損傷、または耳が痛いということから三半規管に何らかの損傷があるおそれは否定できないのではないかと思います。

 数日して稽古ができる状況になればいいのですが、容態が良くならないということになると引退のおそれもあるのではないかと思います。相撲は巨漢同士が頭を激しく激突させるスポーツで、その衝撃はトラックとの衝突に等しいとも言われています。脳に損傷が有り完治しないということになれば相撲を続けるのは不可能なのだと思います。

 私は日馬富士が起訴されて有罪になったら相撲協会から追放すべきだと思っていましたが、しっかりと貰えるものは貰い、引退興行も開催して、貴ノ岩が引退ということになった場合のための十分な補償に備えるべきなのではないかと思います。

 貴ノ岩の無事と一日も早く稽古に復帰できることを心から祈っています。
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日馬富士の処分と協会改革

 日馬富士による暴行問題は、単に品格の問題ではなく上位の力士が格下の力士を暴力で潰したという側面があって、もし貴ノ岩が初場所も出場できないということになれば十両にまで陥落することになります。

 2003年10月に朝青龍が出稽古で高見盛を高く持ち上げて肩から落とすという危険な技をかけて大怪我をさせて、その後高見盛は番付を落としていったということがありました。これもかなり問題で、ぶつかり稽古ならば力をつけるために必要ですが、危険な技で怪我をさせてしまえばその力士の後の相撲人生に大きなマイナスになるおそれは十分にあるのだと思います。それが他の部屋の力士に対するものであればかなり悪質であると言わざるを得ません。

 そのときは稽古の最中だったということで全く問題になりませんでしたが、今回は、稽古の場でもなく、他の部屋の力士に大怪我をさせたということでは弁明の余地はなく、力士を守るためにも甘い処分にするということは有り得ないのだと思います。

 今回相撲協会内で調査をして日馬富士の処分を決めようとしていますが、これには問題が二つあるのだと思います。

 一つは身内の調査では様々な力が働いて客観的な調査はまず望めないとうことが言えるのだと思います。やはり第三者である警察が捜査をして、処分はそのあとに下すのが最も客観的な判断が可能になるのだと思います。

 二つめは、協会内の調査で日馬富士に対して甘い処分が下った後に、検察が日馬富士を起訴し有罪になった場合、犯罪者に横綱を務めさせるのかという問題があります。横綱はすべての力士の模範でなければならず、その模範が犯罪者でもいいというのは私はその感覚は全く理解できません。

 貴乃花親方は、角界を変えて、この様な不祥事を二度と起こさないためにきっちりと司法の場で日馬富士を罰してもらい、おそらく損害賠償請求も考えているのではないかと思います。もしも協会内で調査が進み日馬富士に処分が下された場合、社会的制裁が下されたとして不起訴になるのを避けようとしているのだと思います。

 起訴され有罪になった場合には引退式もすべきではありませんし、即刻相撲協会から追放すべきだと思います。

 協会の改革が進まないのは、横綱審議委員会の責任も極めて大きいのだと思います。今回白鵬が万歳三唱したことに対して意義を唱えていましたが、白鵬のファンじゃない人もいる中で全ての人が万歳をしている姿を見て私は感動しました。その行為を批判するということはその場にいた来場客一人一人を非難することになるのだと思います。横審はガッツポーズだとか今回の万歳だとかどうでもいいことには目くじらを立てるけれども犯罪行為に対して対応が甘すぎる感が否めません。日本人の私でもおかしいと思うくらいですからモンゴルの力士を始め外国人力士も理解できていない力士も多いのだと思います。

 くだらない細かいことよりもまずは法律を守るということに関して徹底的に厳しくすることが協会改革のいの一番なのだと思います。
 
  多くの若い力士の力士生命を守るため、二度と悲しい事故を起こさないため、また相撲協会が大きく変わっていくためにも、ここは厳しい処分を科す以外にないのだと思います。

アメリカの北朝鮮への対応と拉致問題

 北朝鮮問題へのアメリカの対応は4つあるのだと思います。

①国際社会の圧力とアメリカの軍事的な圧力が功を奏し、北朝鮮が完全に核を放棄する。

②完全に放棄しないまでも開発を一時停止することで対話を始める。

③北朝鮮が核を放棄せずに武力行使に踏み切り金政権を終わらせる。

④北朝鮮が核を放棄せずに実質的に核保有国と認め対話を始める。

 ①に関しては、アメリカと中国、ロシアが同時に圧力をかけ、核を保有せずともアメリカは北朝鮮を攻撃する意思がないということを説得できれば実現する可能性がないとは言えませんが、その実現はかなり難しいと言えるのではないかと思います。

 一時的な措置にはなるのだとは思いますが、60日間挑発行為がなければアメリカは対話を始めると言われていて、②の可能性が一番高いのではないかと思います。もう既に水面下ではかなりの対話が進んでいる可能性もあるのだと思います。

 今回のトランプ大統領のアジア歴訪では、日本、韓国への訪問時には北朝鮮に対してかなり強い口調で軍事攻撃もあり得るとしていましたが、中国訪問時にはかなりトーンダウンしていて、③のおそれは全くないとは言えませんがその確率はかなり下がったように思います。

 識者の中には確実に武力行使により北朝鮮を崩壊させると主張する人もいて、戦争、戦後とも見通しがかなり甘いアメリカならやりかねないとも思えたのですが、やはり韓国、日本、グアムやハワイ、場合によっては中国への北朝鮮の攻撃を完全に防ぐことは不可能ですし、戦後の難民問題、または金政権の崩壊による脱北者の激増は極めて深刻で、北朝鮮兵士が武装難民として周辺国になだれ込むという事態になれば全く収拾がつかなくなることは目に見えているのだと思います。武力行使は現実的ではないということと、戦争時、または戦後に多大な被害を被るおそれのある中国、ロシアがアメリカの軍事オプションを許すことは考えにくく、米朝の戦争というのは普通に考えればありえないのだと思います。

 実際にトランプ大統領の発言も、習近平主席との対話、ASEANでのプーチン大統領との短い会見の後には、金正恩氏といつか友達になれるかも知れないとつぶやくほどに一変しています。

 ④に関しては、核保有国と認めて対話をはじめるか、表向きは認めずに黙認して水面下のみの交渉となるかはわかりませんが、いずれにしても日本は大きな方向転換を余儀なくされるのだと思います。1971年の米中の頭越しの交渉の時のようにあたふたしないために、できれば米朝の二国間ではなく、韓国も交えた4カ国間、少なくとも日本も参加する3カ国交渉になるようアメリカの動きと同調できるような準備は、圧力強化の動きと同時に行っていく必要があるように思います。

 ①②④のいずれの場合にも金正恩政権を認め、北朝鮮との国交回復、中国や韓国に行ったような経済援助という名の戦後賠償は行わざるを得ないのだと思います。

 その時に問題になるのは拉致問題ですが、一気に問題解決というのはかなり難しくて、オール・オア・ナッシングということになればナッシングになる確率がほぼ100%と言っていいのだと思います。

 日本に帰国できた人々は工作活動に関係していない人たちだけで、横田めぐみさんと田口八重子さんは工作員の日本語教師をしていて、北朝鮮の最高機密に精通し、今まで北朝鮮が行ってきた国際犯罪の証人になる可能性があるために、北朝鮮は何があってもお二人を返すということはできないのだと思います。お二人とも亡くなられたとされていることから、他の亡くなられたとされる方々も工作活動に深く関係していたことが予想され、全ての拉致被害者の安否を確認するためには、それらの方々を日本に戻すのではなく、北朝鮮国内で監視を付けた状態で会見するということから始める必要があるのだと思います。

 まずは安否の確認、そして、一刻も早く拉致被害者の方々とご家族が対面できる環境を作ることが最優先で、そのあとのことはそれから考えるべきなのだと思います。

 横田滋さんも会見に出られないほど健康を害されていていて、横田さんがお元気なうちになんとしてもひと目でもめぐみさんと対面できる場を作る責任が政府にはあるのだと思います。

 完全解決ではなく、ひとつひとつ可能性の高い目標からクリアをしていくという姿勢が、拉致問題解決の唯一の道だと私は信じています。

 ご家族の方々も歯がゆい思いをされることになると思いますが、できることから一歩一歩進んでいくという選択をお願いしたいと思っています。

強化試合の意味

 ベルギーに対しては2勝2分けと負け知らずだったことや、日本はヨーロッパの国とは相性が良くて格上の国に対しても互角の戦いができることから、今回のベルギー戦も引き分け以上の結果が必要だったのだと思います。その意味では少し残念な結果となりました。

 ただし、これはあくまで強化試合で、相手も怪我をしたくないし怪我もさせたくないということからW杯本戦とは全く違う試合なので、勝っても負けてもあまり意味はなく、一喜一憂する必要はないのだと思います。

 ジーコ監督の、中村俊輔、中田英寿、稲本潤一、小野伸二を同時に起用して大きな注目を集めた“日本版黄金のカルテット”と呼ばれた時代や、日本のパスサッカーが確立したと思われたザッケローニ監督の時代は、強化試合にはかなり強くてW杯での活躍が期待されましたが、結局ドイツでもブラジルでも決勝トーナメント進出はなりませんでした。逆にオシム監督から岡田監督に引き継がれたチームは、直前の強化試合でも1勝もすることはありませんでしたが、ベスト8に等しいと言えるベスト16という成績を収めました。くじ運もあるのだと思いますが、強化試合で強い国に対していい試合を続けてしまうと、マークされる上に研究もされてしまうので、W杯でのいい成績には繋がらないということもあるのだと思います。

 大切なことはその試合から課題を見つけ、克服し、少しずつでもW杯で勝ち進める実力をつけることで、その意味では勝利よりも敗北の方が課題が浮き彫りになって収穫は多くなるのだと思います。

 今回の試合では、前回のブラジル戦の後半のような守備はある程度出来ましたし、ベストメンバーではなかったとは言えベルギーの攻撃を1失点に抑えたことは評価できると思います。また、決定力不足の深刻さは目立ちましたが、高い位置からボールを奪ってからの速攻の形はできました。あとはベルギーが得点した時のようにエリア内での決定的な場面を作る工夫と、一人一人が守備陣も含めてここぞという時の決定力を磨いていく以外にないように思います。

 アジアのレベルはW杯では通用しないレベルと言われ、しかも日本はアジアのトップでもなく、2か月前にはサウジアラビアにも敗れていることを考えれば、この短期間で苦手の南米の強豪とも戦える目途がつき、世界のトップクラスと互角に渡り合えるようになったことで二つのことが明らかになったのだと思います。

 一つには、日本人選手は非常に器用で高いポテンシャルがあって、この短期間でアジアモードからW杯モードへの移行ができたことを考えると、あと半年以上あることで、更なる成長や伸び代が期待できるのではないかということが言えるのだと思います。

 もう一つは、ハリルホジッチ監督のサッカーはアジアではイマイチの印象がありましたが、世界標準の国を相手にした時にその真価が発揮されるということがある程度証明できたのだと思います。

 W杯までのあと半年の間に、代表に選ばれていない選手も含めて、サッカー界全体で世界と戦えるようレベルアップをしていただきたいと思っています。

日馬富士には最も厳しい処分を

 日馬富士の貴ノ岩に対する暴行事件には最も厳しい処分が必要になるのだと思います。

 まず横綱は強いだけではなく品格が求められていて、その意味では横綱である資格はないと言わざるを得ないのだと思います。

 貴乃花親方も被害届けを取り下げるつもりはないというのも当然で、まずは弟子を守らなければいけないこと、貴ノ岩の出世や相撲生命にも関わるおそれがあること、実際に貴ノ岩が休場することで損害が発生していること、もしこれを許せば有望株が出てきたらビール瓶で殴って潰すということも可能になってしまうことなどから刑事事件や損害賠償請求訴訟にせざるを得ないのだと思います。そうなれば有罪になる確率はかなり高いのだと思います。

 これが鍛え上げられた貴ノ岩だったからこの程度で済んでいるのだと思いますが、もしも新弟子にこのようなことをしたら死亡事故になっていたおそれも否定できないのだと思います。

 犯罪者になる確率が高く、指導者としてもその資質に欠け、日本国籍を取得して親方になったとしても大切な力士の尊い命が失われるおそれもあるので、相撲協会から追放せざるを得ないのだと思います。

 1987年横綱双羽黒がおかみさんを暴行し、廃業したという例もあり、2010年朝青龍が一般人に暴行し引退勧告を受けた後引退していることから、その時よりも軽い処分ということは考えられないのだと思います。

 非常に残念なことではありますが、同じような事件が二度と発生しないように相撲協会には厳しい処分をお願いしたいと思います。

ブラジル戦に今後の光明

 今回のブラジル戦では、最近では両国の間に最も実力差があったと言えるのだと思います。ブラジルは世界2位ですが今W杯が行われれば優勝するのではないかと言われるほど充実していますし、控えも含めて選手の所属クラブは世界の超一流クラブばかりで、それを見ただけで腰が引ける程なのだと思います。

 一方日本はこれまではアジアNO.1だったのがイランに次ぐ2位となり、しかもアジアのレベルはW杯では全く通じないレベルと言われています。しかも日本は南米のチームには滅法弱く、ブラジルに勝つのは難しいのは分かっていました。

 前半ではどうやって守ればいいのか、どうやって攻めればいいのか全く分からずにブラジルとの差を痛感させられた内容だったのだと思います。ブラジルと日本の実力差は歴然でどうやっても勝つのは難しいということがわかりました。

 後半は日本が優位に試合を進めることができたのですが、選手たちが語っているように、ブラジルの選手のモチベーションが一気に下がって動きに精彩がなかったのは明らかだったのだと思います。

 しかし、最近のブラジル戦の中ではかなりいい内容だったのではないかと思います。いつもは90分間ずっと攻め込まれ、わざとシュートを外されているような感じで3~4失点にしてもらっている感じでしたが、今回は相手との間を詰めて相手潰すこともできましたし、なにより相手を削ってでも絶対に勝つという気迫は出せたように思います。

 ブラジルのレベルの国に勝つというのは難しいのかもしれませんが、南米のある程度の強豪とも互角に戦えるようになるための光明は少し見えたように思います。執拗なプレスからボールを奪いゴールを狙うという堅守速攻の形が後半は出来たのではないかと思います。

 90分間ずっと激しく動き続けるのは難しいのかもしれませんが、幸い今回のW杯はロシアで行われるため気温もそれほど高くなく、運動量が多い選手を集めれば、90分通して今回のブラジル戦の後半のような戦いは可能なのではないかと思います。

 日本の選手の連携のレベルは非常に高くて誰が入っても同じような連携はできますし、動ける選手、最もコンディションのいい選手を集めて、連携の相性のいい選手の組み合わせもいくつか作れるように思います。そして選ばれた選手の多くがピッチに立ち、全員でW杯を戦い抜く形も作れるのではないかと期待しています。

 いまだにハリルホジッチ監督に批判的な人が多く見受けられますが、今回のブラジル戦を見てハリルホジッチ監督で間違いなかったと私は確信できました。

 これからもよかったり悪かったりを繰り返すのだとは思いますが、W杯本番で最高のパフォーマンスを発揮できればいいのだと思います。

 W杯ベスト8以上を目指して、チームとしても個人としても一人一人が更なるレベルアップを図ってもらいたいと思っています。
 

米中の必要以上の接近は北朝鮮問題よりもはるかに深刻

 今回のトランプ大統領の中国訪問で、習近平主席はトランプ大統領に国賓待遇以上のもてなしをし、28兆円以上の巨額商談をまとめることで中国への態度を一変させることに成功しました。4000年の歴史を誇る中国の政治、外交能力の高さは日本よりも2枚目も3枚も上手であることをあらためて見せつけられたと言えるのだと思います。

 アメリカと中国が親密度を増すことで、両国の経済に好影響をもたらし、国連での議決でも両国の足並みが揃うことは日本の経済、外交にとってもプラスになることも多いと言えるのだと思います。しかし、安全保障を考えたときには文字通り致命傷になるおそれがあるのだと思います。

 いま北朝鮮の核保有が大きな問題となっていますが、北朝鮮が日本の領土や領海に意欲を示したことは一度もなく、あったとしても既に問題となっている竹島くらいで、さらなる主張を始めることは考えにくいのだと思います。

 中国の場合には拡張主義を隠すことなく尖閣、沖縄、小笠原諸島にまで言及しています。尖閣の実効支配を許せば、なし崩し的に沖縄にまで食指を伸ばすことは間違いないと言えるのだと思います。

 今、中国による防空識別圏の問題や、尖閣への実力行使がギリギリのところでなんとか収まっているのはアメリカのプレゼンスが大きく、尖閣に関しては日米安保の第5条の範囲であるとの宣言が非常に大きいのだと思います。米中がこれ以上接近し、中国の拡張主義をアメリカが黙認するようなことがあれば、それは日本の安全保障を根本から揺るがすことになるのだと思います。

 中国の拡張主義は日本の安全保障の脅威というだけではなく、アメリカの安全保障の直接的な脅威となる確率がかなり高いということをもう一度アメリカに説明する必要があるのだと思います。

 常識はずれの軍事費を毎年増やしている中国は、アメリカを敵対視しているわけではないと言っていますが、中国の言っていることを真に受ける人はいないのだと思います。アメリカを敵対視しているという証拠は一つではありません。

 一つは、2007年1月に中国は人工衛生を撃墜する実験に成功していますが、これは、アメリカの人工衛星のGPS機能を破壊することで核弾道ミサイルの攻撃を防ぐことを想定したものとしか思えません。

 二つ目は、今問題になっている南沙海域への進出で、潜水艦からアメリカに核ミサイルを発射するための深い海の確保であるということが言われています。

 三つ目は、巨大な空母を建造しているのは大洋進出を狙っているからとも言われています。

 そして最後に、日本に対しても第一列島線、第二列島線を自由に航行できるようにすることを明言していて、それを越えた先に存在する国はどこなのかということを考えるべきだと思います。

 中国がアメリカを仮想敵国としていることは誰が見ても明らかで、中国の言うことを真に受けていたら、それはかなりのお人よしとしか言いようがありません。

 日本と中国も、中国が経済援助が必要だった時には蜜月関係にありましたが、中国が日本の経済力を上回った瞬間に尖閣への実力行使を始めました。

 今回アメリカと中国が新たな蜜月関係に突入したと言えますが、中国が軍事的、経済的にアメリカと肩を並べることができた時には必ず態度を翻すことは目に見えています。

 米中が歩調を合わせることは国際社会においても極東にとっても日本にとってもメリットはあると言えますが、トランプ大統領も中国を信用しすぎれば大きな危険となることを認識すべきなのだと思います。そのことは日本としても主張し続ける必要があるのだと思います。

アメリカによる北朝鮮への武力行使の可能性

 トランプ大統領が北朝鮮に対して武力行使を考えているのではないかということが言われていますが、ちょっとその可能性を否定しきれないような気がしています。

 日本にも北朝鮮憎しで後先のことを考えずに北朝鮮を潰すべきと考えている人は大勢いますが、トランプ大統領もそういう人たちと全く同じ人種であるおそれが言葉の端々から伺えるように思います。

 普通に考えれば北朝鮮に対して武力行使をすれば、北朝鮮による通常兵器の報復だけでソウルの人々の命が100万人単位で失われ、経済的にも大打撃を被ることは間違いないのだと思います。また、核攻撃があると考えれば、今の段階で韓国、日本、場合によっては中国、グアムやハワイへの核ミサイル攻撃の可能性は完全には否定できません。それを100%抑えることが可能ならば、アメリカ本土、ワシントンやニューヨークに届くミサイルが完成しても射たれる前に処理することも可能と考えるべきで、それができないからアメリカも現在までの言動になったいるのだと思います。つまり、北朝鮮への武力行使を実施した場合、周辺国への被害を100%抑えることは不可能と言っていいのだと思います。

 奇跡的に周辺国への被害が全くなく戦争を終えることができたとしても、指導者を失った北朝鮮の人々が中国、韓国、日本、ロシアに難民として大挙して渡ってくることは確実で、その数はおそらく百万単位になるのではないかと思います。その中には武装難民が含まれていることも十分に考えられて、大混乱に陥ることは間違いないのだと思います。

 しかし、アメリカは戦争の見通し、戦後の混乱のおそれを過小評価する傾向があります。イラク戦争の時も戦後統治が失敗し、隣国を巻き込んだ内戦が起きるおそれがあることを多くの識者が指摘していたにもかかわらず、戦争に踏み切り、戦後統治に失敗したことで、内戦の末イスラム国の台頭を許すという事前の予想以上の最悪の結果をもたらしたという経緯があります。

 今回の訪日でもトランプ大統領は北朝鮮がミサイルを発射した時に日本がそれを迎撃すべきだったと発言しましたが、もし迎撃に失敗した時の抑止力の低下や、迎撃したミサイルの破片による事故、むやみに北朝鮮を刺激して戦争状態になっても日本は戦争ができる国ではないという状況を一切理解していないのは間違いないのだと思います。

 トランプ大統領が自分たちに都合のいい極めて楽観的な予測に基づいて武力行使に踏み切り、大惨事になるおそれは完全に否定することはできないのではないかと思います。

 のぞみは薄いのかもしれませんが、なんとか金正恩氏が完全に降伏して、核の放棄を決意することを祈らざるを得ないと思っています。

国会における質問の時間配分について

 自民党が与党の質問時間を大幅に増やし、野党の質問時間を削ろうとしていますが、これは国民にとっても大きなマイナスなのだと思います。
 
 ほとんどすべての法案は官僚が作成するもので、それは政府や官僚、権力に都合のいい場合が多く、野党やメディアがそれが本当に国民のためになるのかチェックする必要があるのだと思います。国益と省益は対立する場合も多くその部分でもチェックが必要なのだと思います。与党による手前味噌的で、総理を賛嘆するような質問が増えても国民のためにはなりません。

 国会は子供が親に見せる発表会や学芸会ではありません。国会議員にとっては質問をすることよりも、法案を作成し成立させることの方がはるかに重要な仕事です。選んでくれた有権者には、どれだけの法案を提案し成立させたかで付託に応えるべきなのだと思います。

 どうしても質問がしたいのであれば、野党の質問に十分に耐えられるものにするための法案の説明会を党内で設けて、そこで質問をしてその内容を動画にし、ネットで公開すればいいのではないかと思います。有権者へのアピールにもなりますし、その内容をメディアが取り上げるということもあるように思います。

 審議をより建設的で国民の側に立ったチェックができるように、野党の質問時間を削るようなことは絶対にしないでいただきたいと思います。

森友加計問題は今回の国会で終わらせるべき

 今回の特別国会の会期が39日間になったのはよかったと思います。森友加計問題は今回の国会で終わらせて、本来の国会審議に戻してもらいたいと思います。

 森友問題に関してはすでに地検が動き始め司法に委ねられているので、国会でこれ以上話し合う必要はないと思います。加計問題に関しては、与党が大幅に譲歩して証人喚問にも応じることが安倍総理の潔白を証明する最も近道なのではないかと思います。それでも安部総理やその周辺の人々に違法行為があるというのであれば、告発をして検察に動いてもらう以外に真実を明らかにすることはできないのではないでしょうか。

 本来国会は、現在から将来にかけての問題解決や、更なる日本の発展のための法案を審議し成立させる「立法府」であって、疑惑を解明する司法の役割は主な仕事ではありません。ある程度の疑惑追及はあっても最終的には司法に委ねる以外はないのだと思います。
 
 今日本は北朝鮮問題、安全保障を中心にした国の形をどうするか、少子高齢化に伴う社会保障の問題、さらなる経済成長のために国として何ができるかなど戦後最も大きな転換期を迎えているのだと思います。森友加計問題のような話をしている暇などないのだと思いますが、多くの国民が安部総理に対して疑惑を抱いているのであれば、それを晴らすことが先決で、多くの問題を議論し解決するためにはどうしても必要なことなのだと思います。
 
 自民党が逃げ回ったり、野党に質問をさせないような動きをしていることが、国民の疑惑を深めている最も大きな原因なのではないかと私は思っています。安倍総理が何か悪いことをしているとはどうしても思えない私ですら、自民党がひたすら何かを隠し、逃げ回っているような態度を取っているのを見ると、やはりなにかうしろめたいことがあるのかと疑いの目を向けざるを得なくなってきます。

 潔白であるのならば安部総理や加計孝太郎氏、獣医学部認可に関わった人すべての証人喚問に応じるべきなのだと思います。まずは安部総理を非難する側、そして日を改めて安倍総理の潔白を主張する側と分けて行えば、メディアも偏向報道のしようがないのではないでしょうか。

 日本の現在、将来に関わる多くの問題を話し合える状況を作るために、自民党は野党のすべての要求に応えて安倍総理の潔白を証明していただきたいと思っています。

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