2018/05/20
決勝トーナメントに進むために
ハメス・ロドリゲス選手が「日本には本田と香川がいて手ごわい」といった意味のことを言ったとの報道がありましたが、この言葉を額面通りに受け取ることはできないのだと思います。日本がグループリーグを突破する可能性があるとすれば、コロンビアとポーランドに引き分けてセネガルに勝つというパターンが最も可能性が高いと言えるのだと思います。コロンビア、ポーランドの実力、日本の得点力からすると、勝ち点4でのグループリーグ突破の確率は極めて低いのではないかと思います。コロンビア、ポーランドを失点1に抑えてなんとか1点をもぎ取ることができれば、グループリーグ突破の目も見えてくるのだと思います。逆にコロンビアに敗れた瞬間に決勝トーナメント進出の可能性は限りなくゼロに近づくのだと思います。日本は初戦のコロンビア戦は、運動量は期待できないベテランを控えにして、原口選手、武藤選手、井手口選手、岡崎選手等、守備が上手くてスピードがあって90分間走り続けられる選手を中心にして、11人全員で守りきることが大切なのだと思います。守備を中心にして、隙があれば速攻で攻撃に転じるという戦術を取らざるを得ないのだと思います。展開や選手の疲労度によって攻撃陣を厚くするか、さらに守備を固めるかということになるのだと思います。
2戦目のセネガル戦はできれば初戦で走り続けた選手を休ませて、本田選手や香川選手を中心に、日本の得意なパスサッカーを展開して、必ず勝ちをもぎ取る必要があるのだと思います。アフリカの国は堅守速攻よりも、むしろ日本の得意な組織的に連動した守備や攻撃が効果的な印象があります。期間が短くても代表経験が長い選手でチームを構成すれば、連携を取り戻すことは不可能ではないように思います。
ポーランドに関しても、これまでの対戦成績から言うと勝てる可能性がないとは言えないのだと思いますが、日本のパスサッカーで勝てる姿を想像することはできません。やはり初戦で走り続けた選手を中心にスピードと運動量で渡り合い、失点1以下に抑えながら、隙あらば攻撃に転じるという展開にするべきなのだと思います。
ハメス・ロドリゲス選手も、これまでの対戦から本田選手、香川選手が中心のパスサッカーの方が御しやすいとの思いがあるのだと思います。日本のパスは通りにくい上にコロンビアはパスカットがとても得意で、パスカットからのカウンターで得点を重ねやすいということもありますし、連動してパスを奪いにいく日本の得意な守備は、個人技に極めて脆い側面があって、やはり若手選手を中心に、守備陣、攻撃陣関係なく豊富な運動量でプレスをガンガンかけられるほうが嫌なのだと思います。実際に試合は見ていないのですが、昨年11月にコロンビアは韓国代表に敗れています。E-1サッカー選手権での韓国の戦い方を見ると、おそらく高い位置からボールを奪い攻撃し続ける堅守速攻の戦い方だったと想像できます。コロンビアは堅守速攻に弱いということが考えられて、今の日本の実力でコロンビアに勝ちきることはできなくても、豊富な運動量を90分間持続できる選手で向かえば、引き分けにならできる可能性があるのだと思います。
日程的には日本はかなり恵まれていて、グループリーグ突破の可能性もゼロではないと思います。ハメス・ロドリゲス選手の言葉に惑わされることなく、若手選手を中心にして決勝トーナメントを目指していただきたいと思っています。