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死刑廃止について

 先日、オウム元幹部らの死刑執行を受け、EUが死刑廃止を訴える共同声明を発表しました。国際社会における日本の立場を考えると、このことに関して何もしないというわけにはいかないように思います。

 ただ、複数の殺人を犯した未成年者は、明らかに死刑にならない年齢での犯行に及んでいて、そのような発言もしていたように思います。未成年者であっても凶悪犯罪であれば成年者と同等の裁判にかけられると示唆されると、未成年者による凶悪犯罪はかなり減少したように思います。そう考えると、死刑制度は、被害者遺族の感情に寄り添うというだけではなく、少なくとも未成年者の凶悪犯罪を未然に防ぐ抑止力があると言わざるを得なくて、日本の社会になくてはならない制度とも言えるのだと思います。

 また、国民の多くは死刑存続を支持していて、死刑を廃止することは現状ではかなり困難であると言わざるを得ません。そうであるならば、死刑廃止が存続かという二択ではなく、現行の刑罰に終身刑を加えるという選択肢を加えてもいいのではないでしょうか。

 終身刑という選択肢が加わることで死刑判決が下される事例も減少するでしょうし、終身刑の判例が積み上げられていけば、それと同等の事件で死刑が確定した死刑囚の刑の執行を止めることも考えられるようになると思います。また逆に、それまで死刑にはできずに無期懲役にしかできなかった事例も、終身刑にすることでご遺族のお気持ちに寄り添うことにもつながるのではないかと思います。

 終身刑を導入し、終身刑でも死刑と同等の犯罪抑止の効果が認められれば、死刑廃止に賛同する人の増加も見込めるかもしれません。また、死刑廃止までいかなくとも、死刑判決や死刑執行が激減すれば、死刑廃止が大勢の国際社会において、日本は準死刑廃止国であると主張することもできるようになるかもしれません。

 死刑廃止か存続かという二択ではなく、その段階的措置として、終身刑の導入も議論に加えていくべきだと思うのですがどうでしょうか。

 

 
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次期日本代表監督について

 今、次期日本代表監督のオファーが続いていますが、誰になっても必ず次のW杯に向けていいチームができると私は確信しています。

 ドイツ人監督の名前が出ていますが、日本代表の新しい可能性を引き出して貰うということでは、ずっと昔からドイツ人の監督に指揮を取ってもらいたいという思いが私の中にはありました。ドイツ人以外の外国人監督ならば引き受けてもらう必要はないと思います。

 今最有力なのが森保監督ですが、日本は今回のW杯でサッカーの基本の形は出来上がったのだと思います。しっかりとプレスをかけてボールを奪い、そこから裏を狙うパス、細かくパスをつないで相手の守備を崩してゴールを狙う、今回はあまり見られませんでしたがドリブルで突破してチャンスを作るという形が日本の基本なのだと思います。それにプラスしてポゼッションを重視し、相手の隙を突いたり、時間を稼いだり、体力温存を図るという今までのサッカーがうまく融合されたことで、日本のサッカーの方向性は定まったと言えるのだと思います。次のカタールはおそらくロシア大会よりもかなり暑くなることが予想されていて、いかに体力を使わずに失点を防ぎ、いざという時の体力を温存するかということで言えば、ポゼッションがかなり重要になってくるのではないかと思います。この堅守速攻とパスサッカーをうまく融合させた形を基本にして、さらに攻撃、守備の精度を上げていけば必ずベスト8の壁を突破できるのだと思います。これまでの歴史を見ても、自国開催以外でグループリーグを突破できたのは、南アフリカ大会の岡田監督、今回の西野監督と日本人監督しかいません。森保監督が辞退されても、手倉森氏や他の日本人監督でも、今の力をベースにしてさらに上乗せをし、本当に強い日本代表が見られるのではないかと期待しています。

 次のW杯では攻撃と守備、精神的支柱であった長谷部選手、本田選手が引退して今回以上の結果を残せるのか心配な人もいるのかとは思いますが、堂安 律選手、久保建英選手、中島 翔哉選手等、彼ら以外にも素晴らしい実力を持った若手選手が次々と現れてくるのは間違いないと思います。

 今回のロシア大会では今まで経験できなかったことを数多く経験できました。この経験は日本代表にとって大きな財産となり、このような経験の積み重ねや歴史があって初めて強豪国への道が開かれるのだと思います。今回のW杯から日本は本格的に強豪国への道を歩み始めたと言っていいのだと思います。今まで積み重ねてきたもの、前監督であるハリルホジッチ監督が作り上げてくださった、節制し体脂肪率を下げスピード、運動量を上げること、デュエルの考え方、多くの国内組を代表として召集し、Jリーグのレベルアップを図るという形は継続していただきたいと思います。

 今回のW杯は大会までがあまりにも弱くて、相手の国が無意識的に油断していたという部分は少なからずあるのだと思います。次のW杯はそうはいきませんし、そうであっては本当の強豪国にはなれないのだと思います。W杯までに圧倒的な力を身につけて相手国から徹底的なマークをされた上でベスト8以上を狙える日本代表になっていただきたいと私は考えています。

W杯を終えて

 体が大きくて、強くて、速くて、上手くて、気迫のこもったプレイのベルギーに対して互角に近い戦いができた日本代表に改めて敬意を表したいと思います。

 なにより一時的にとは言え世界3位の強豪国相手にベスト8進出という快挙が見える状況を作れたことは、何物にも代え難い経験を積めたのではないかと思います。そのまま勝ち進めば新たな景色が見られたのかもしれませんが、将来の日本代表にとっては、勝ち進むよりも貴重な経験ができたのではないかと私は考えています。

 偉業を達成するときには、どうしても先のことを考えて喜びを抑えることができなくて、そこから油断が生じるということがあって、それを抑えることは至難の業なのだと思います。そのような感情を抑えるには、その快挙に値する十分な実力を備えながら、勝って当たり前、勝つことが義務であるという強い気持ちが必要なのだと思います。

 日本代表の選手たちは多くの経験がある選手たちで、そのようなメンタルの脆さはなく、ただ単にベルギーの選手の実力、勝利への気迫が優っていただけなのかもしれません。あのような抗うことができないほどの凄まじい気迫を伴った強くて速い攻撃は、代表選で久しぶりに見たような気がします。それは日本の選手がベルギーの本気を引き出すほど追い詰めることができたという証拠なのだと思います。

 おそらく2-0で守りに入っても、2-2で延長戦を狙った選手交代をしたとしても、結果は変わらなかったのではないかと思います。逆に言えば心、体、技術の3つで更なるレベルアップが必要であるということが分かって、課題が明確になったとも言えるのだと思います。

 次のW杯で同じメンバーで戦うことはありませんが、このメンバーが示してくれた力や経験は、次の世代の選手にも受け継がれ、さらに進化した日本代表を見せてくれると私は確信しています。

 選手たちもさる事ながら、西野監督の手腕は私の予想を遥かに超える素晴らしいものでした。私も実力的には日本代表はグループリーグを突破する可能性は十分にあると思っていたのですが、あの状況ですと、守り重視でなんとか1点を狙うという選択肢しかないと思っていたのですが、西野監督は相手国を綿密に分析し、逆に攻撃に重点を置くという戦略を取り続けました。もしも守りに入っていたら今回のような結果が得られなかったのは間違いないのだと思います。

 西野監督はこれまでの日本代表の歴史の中で得てきたものをすべて統合して、日本サッカーのあるべき姿を示してくだったのだと思います。西野監督にはこのまま日本代表の指揮を執り続けていただいて、今の日本の実力をベースにして、更なるレベルアップを図ってくださることを心から望んでいます。

 今回の結果に至るまでにはハリルホジッチ監督の存在も決して忘れてはならないのだと思います。ハリルホジッチ監督から西野監督に交代したことは成功と言えるのだと思いますが、ハリルホジッチ監督が多くの選手を召集し、厳しい課題をひとりひとりに与え、世界で戦える多くの選手を育ててくださったこと、そして、最終予選の初戦を落とし、多くの選手が怪我をし調子を落とすという絶体絶命の危機の中でW杯本戦出場への道を切り開いてくださったということがなければ、今回の結果がなかったことは明白なのだと思います。西野監督の戦略も基本はハリルホジッチ監督のもので、それをこれまで培ってきた日本人のサッカーと融合させることで出来上がった形なのだと思います。ハリルホジッチ監督の、ご自身の家族も顧みない献身的な指導がなければ、このような結果は得られなかったのではないかと思います。日本サッカー協会はハリルホジッチ監督に対して、出来うる限りの敬意と誠意、そして感謝の気持ちを表していただきたいと思います。私も日本代表を応援する国民の一人として、改めて敬意と感謝の意を捧げたいと思います。

 今回日本代表の選手たちは、大きなマイナスの中からしっかりと地に足をつけて、極めて短期間で自らの実力を最大限に発揮できるチームを作り上げてくれました。これは、日本代表の将来への大きな希望を示してくれたともに、同じように窮地に陥り戦っている多くの人達への希望も示してくれたのだと思います。スポーツは単なるスポーツではなく、多くの人の人生に多大な影響を与えるということがこれから証明されていくのだと思います。その意味でも改めて選手たちにも感謝の意を表したいと思います。

 今回のW杯は、大会までにあまりにも日本の脆さ弱さを露呈し続けて、ある意味それが相手国の日本に対する分析を難しくし、無意識の油断を誘った結果とも言えるのだと思います。次のW杯はそうはいきません。W杯までに圧倒的な強さを示して相手国が十分に警戒をした上で勝ち進むということが、強豪国となる道なのだと思います。チャレンジャーであるということは決して忘れない一方で、世界と互角に戦えるという誇りを持って次のW杯に取り組んでいただきたいと思っています。

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