fc2ブログ

新知事誕生と辺野古移設

 先日の知事選で、辺野古基地建設に反対する玉城デニー氏が佐喜眞氏を圧倒して勝利を収めました。

 この民意を無視して基地建設を続けることは民主主義から大きく逸脱する行為と言わざるを得ないのだと思います。

 辺野古移設は、日本の安全保障を考えても全く意味がなく、むしろ日本を大きな危機に陥れるおそれも十分に考えられるのだと思います。

 まずこの基地移設に意味がないと考える理由は、埋め立てた滑走路では有事の際には全く使い物にならないとの指摘があることです。戦争の際には沖縄に多くの兵士と大量の物資が運搬され、そこで積み替えを行わなくてはなりませんが、物資を置くことも積み替えることも埋め立てられた滑走路では全く不可能なのだと思います。実際の戦争を想定した時には、米軍は普天間基地の返還することは考えておらず。返還をできる限り遅らせてうやむやにしようとしているのではないかという疑いを拭いきれません。

 確かに辺野古がいつ完成するのか、実際に建設できるのかという疑いがあって、いつ返還できるか明確にすることは難しいのかもしれませんが、そうであっても、本当に普天間基地を返還する気があるのならば、辺野古の滑走路が完成して何年以内に基地の返還に応じられるという回答があってしかるべきなのだと思います。政府はまずその確約をとってからでなければ辺野古基地の建設を進めてはならないのだと思います。

 日本の安全保障の危機につながるということで言えば、やはりあまりにも基地が沖縄に集中しているので、戦争時に沖縄が壊滅状態に陥れば米軍が全く動きが取れなくなるおそれが十分にあるのだと思います。日本の安全保障はアメリカに大きく依存しているので、沖縄にある基地を全国に分散させることで日本の安全保障の強化につながるのだと思います。

 私は横田基地にも元の立川基地にも比較的近い場所に住んでいて、米軍機が常に上空を飛行しています。しかし、日本の安全保障の強化と沖縄の方々の基地負担の軽減のためには、昭和記念公園をもう一度米軍基地に戻すことも仕方がないのではないかと思っています。近所に米軍基地が二つあると想像するだけでかなりの圧迫感を感じますが、沖縄は二つどころではありません。しかも前科のある兵士も多いと言われる海兵隊員が多く、その精神的プレッシャーがどれほどのものか想像すらできません。もっと多くの人、特に政府は沖縄の方々の身になって考えていただきたいと思います。

 最後にこれが最も危険なことなのだと思うのですが、日本の安全保障は沖縄の方々の犠牲と忍耐によるところが非常に大きいにもかかわらず、感謝するどころか蔑み、蔑視するような発言をする人が一般、知識人問わず余りにも多いことに大きな懸念を抱かざるを得ません。

 確かに沖縄の方々が全員聖人君子であるとは言いませんが、それは沖縄以外の日本人にも言えて、凶悪な犯罪者もいれば、巨大な災害に乗じて詐欺や窃盗を働く人もいます。おとなこどもを問わずいじめで人を自殺に追い込む人もいれば、自分の子供を虐待して殺す親もいます。そこだけを切り取って自分たちが評価されたらどう思うのでしょうか。人にはいいところも悪いところも当然あってだからこそ平等なのだと思います。まずは人として、一部分だけを切り取って、沖縄全体を蔑むような発言は絶対にしてはならないのだと思います。

 多くの日本人と沖縄の間に亀裂が生じて喜ぶのはいったい誰なのでしょうか。中国が日本と沖縄の分断を画策してるのではないかということがまことしやかに囁かれていますし、私は決してそんなことはないと確信しますが、沖縄が独立を宣言し中国に庇護を求めるのではないかというような荒唐無稽なことを言う人もいます。もしそうであるならば、なおさら沖縄の方々を侮辱するようなことは言ってはならないのだと思います。

 今は絶対にないと思うのですが、将来、政府があまりにも沖縄県民の意思を無視し、多くの国民が沖縄を差別するような発言を続けた場合には、沖縄独立というおそれが全くないとは言い切れないのだと思います。そうなれば辺野古どころか全ての米軍基地を失い、代わりに中国の前線基地と変わり果てるという最悪の事態も考えられます。

 沖縄は日本の安全保障の要であって、隣国に隙を見せないためにも沖縄との絆を強化し、一枚岩であることを示し続ける必要があるのだと思います。

 特に政府は、安全保障の維持、強化のためにも沖縄の人々に対してこれ以上ない感謝の気持ちで接して、沖縄の方々の意思を最大限に尊重し、沖縄の方々を全力で守っていただきたいと思っています。
スポンサーサイト



アクセス数

PR

検索フォーム

リンク

QRコード

QR