2021/10/29
W杯でベスト8を狙うために
今の段階で日本代表にとって最も良い戦略は堅守速攻だと思っていますが、秋といえども気温がかなり高いことが予想されるカタールでは、常に走り続ける堅守速攻では勝ち進むことは難しいのではないかと思います、そこで、カタールの戦法であるゴール前を固めて、ボールを奪ったら足が速くミドルシュートの精度の高い少人数で攻め続ける守備重視のカウンター型の戦略が有効なのではないかと考えています。2019年のアジア杯での決勝戦は本当に衝撃的でした。かつての日本代表がブラジルやドイツと戦ったときのような、絶望感を久しぶりに感じた試合でした。カタールは2点先取したあとはおそらく7割程度の力で守っていて、それでようやく南野選手が得点すると、再び力を入れて攻め始めてダメ押しの3点目を入れられてしまいました。カタールのサッカーは非常に効率が良くて、暑いピッチに適した戦い方なのだと思います。
今の日本代表のポゼッション重視のサッカーは得点できる確率が低い上に最終ラインでボールを奪われると決定的なピンチを招く確率が高いと言わざるを得ません。守るときはしっかりと下がって守り、むしろ相手にボールをもたせながら体力の回復、温存を図るカタールの戦い方は、W杯では非常に有利な戦法になるのではないかと思います。
この戦法は攻守に渡って高い技術を必要としますが、今の日本代表の技術力ならば、十分に可能なのではないかと思います。今まで培ってきた堅守速攻をメインにするとしても、カタールの戦い方をオプションに加えることが、W杯でのベスト8を狙うための絶対条件になるのではないかと私は考えています。