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原油下落の本当の理由と私たちの生活に与える影響

 原油価格の下落が、世界経済の足を引っ張って、日本の株価にも大きく影響していると言われていますが、この傾向はこの先も続くと言われています。

 中国経済の減速、ヨーロッパでのテロが与える観光業への打撃などで、原油の需要が下がり、それでもOPECが原産をしないと決定したことで、原油価格の下落に拍車が掛かっています。

 しかし、実は原油の価格は需給だけで決まるのではなく、金融政策が大きく影響すると元財務官僚の高橋洋一教授は説明しています。(http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20151215/dms1512150830002-n1.htm)

 リーマンショックの後、アメリカと欧州はとてつもない経済緩和を断行し、金あまり状態となった様々な金融機関の資金が一気に原油相場に集まり、需給関係とは全く関係なく原油価格が1バレル=100ドル以上に高騰しました。その後、欧米の金融緩和が続いている期間、原油価格の高止まりの状態が続きました。

 今回の原油安は、アメリカの金融緩和が終了するのと同時に始まったもので、先物の関係者は、金融緩和が終わるとともに、原油価格が値下がることを知っていて、リスクを回避するために先取りして原油価格が暴落したと言われています。

 その後の原油の下落は、米国の利上げとも関係しているのかも知れません。

 長期的に見ると、アメリカのシェールガスの輸出も始まりますし、欧米ともにすぐには前回のような大掛かりな金融緩和はできないので、しばらくは原油が高騰することはないように思いますし、1バレル=100ドルといったことには、まずはならないように思います。

 原油安は国内経済や、生産には大きなプラスにはなりますが、世界経済の落ち込みが日本経済に大きな影響を与えている所を見ると、手放しでは喜べない部分もあるのだと思います。

 株価が上がろうが下がろうが、自分には関係がないと思っている人もいるかとは思いますが、株価は直接雇用や賃金に大きく影響しますし、今は年金の基金が株式に投入されているために、株価が暴落すれば、数兆から、十数兆の年金が失われる恐れもあります。

 原油安に伴う世界経済の停滞に関しては注視していく必要があるのではないでしょうか。

 

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