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不安だらけの日本代表

 昨日のゲームは、久保選手がクラブでの活躍通りに初得点できたこと、キャプテンである長谷部選手の代わりに出場した今野選手が得点できたことは収穫でしたが、全体的には不安ばかりが残るゲームだったと思います。

 UAEは、アジアでは珍しく積極的に攻撃してくる国で、そのような国に対してはハリルホジッチ監督が掲げる堅守速攻がハマる国だったのだと思います。W杯予選が終わればW杯までは時間がなくて、堅守速攻を試し、戦術を固めていく上では格好の相手だったのだと思います。昨日のゲームでは、チームとしての明確な意思は感じることができず、欧州で活躍している選手を中心とした地力に頼って勝ったに過ぎず、守備もハリルジャパンらしさは影を潜め、相手の拙攻に助けられたに過ぎなかったのではないかと思います。もしこれがW杯だったならば、おそらく勝てていなかったのではないかと思います。このようなゲームをするのであれば、ハリルホジッチ監督である必要は無く、もっとうまく指揮できる人はたくさんいるのではないでしょうか。

 昨日のゲームでは横へのパスが多く、相手の守備が整う前にシュートをするといったシーンはほぼなくて、かと言ってパスで相手を崩す本来のパスサッカーも見られませんでした。ブラジルW杯のコロンビア戦では、横へのパスはことごとく奪われて、日本サッカーの攻撃が完全に封じられたためにパワープレーに頼るしかありませんでした。その反省から堅守速攻を主戦術とするハリルホジッチ監督に白羽の矢が立ったのだと思いますが、そこを忘れてしまっては、ブラジルの二の舞になるおそれは否定できないのだと思います。

 アジアでは退いて守る国が多く、堅守速攻は全くと言っていいほど意味はありませんが、こちらが得点をして相手が前のめりに攻め込んできた場合には十分に機能しますし、UAEのように積極的に攻めて来る国に対しては極めて有効な戦術なのだと思います。世界のトップレベルの国では退いて守る国はほぼないと言ってよく、堅守速攻が十分に通用することは、ハリルホジッチ監督自身が直近のW杯でアルジェリアを率いて、優勝したドイツを延長戦まで追い詰めることで証明しています。

 ただ、最近は新しく召集された選手も多く、堅守速攻の指導を受けている選手も少ないので、本来のハリルホジッチ監督の戦術で戦うことは不可能と言えるのだと思いますが、だからこそ、なぜ招集が二日前だったのか大いに疑問が残ります。

 W杯出場のためにもUAE戦は非常に重要なゲームで、勝ち点3が必須で、尚且つ大量点で勝利することが望ましかったのだと思います。実際にUAEには敗れていますし、アウェイで勝利したことは一度もないことから決して楽な試合ではなかったはずです。また、新しく召集された選手にハリルイズムを浸透させ、W杯に近い環境で戦える貴重なゲームで堅守速攻を固めていくためにも、1週間位の合宿は必要だったのではないかと思います。

 招集の時期を決めるのは日本サッカー協会であって、ハリルホジッチ監督ではありません。サッカー協会は本当にW杯に出場したいと思っているのか、W杯で勝ち進むことを望んでいるのか、正直に言ってそういった熱意を全く感じません。

 これは全くの憶測に過ぎないのですが、サッカー協会が独自に資金運用をしていて、昨年世界経済の不安定さから円高株安に陥った際に、多額の損失をだすことで財務状況が悪化し、資金の問題で長めの合宿の日程を組むことができなくなっているのではないかという疑念を抱いています。

 なぜ招集が二日前だったのか、また現在の財務状況を含めて、日本サッカー協会にはしっかりと説明していただきたいと思っています。
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