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稀勢の里関の休場について

 稀勢の里関の休場が決まって、本来ならば現役赤信号というところなのだと思いますが、現在唯一の日本人横綱ということなので引退勧告というのは協会としても横審としても出しにくいのだと思います。そこは考える必要がないと思うので、しっかりと休んで万全の状態で帰ってきてもらいたいと思います。
 
 そもそも、横綱として初めて出場した場所で怪我をしながら二場所連続で優勝したのは素晴らしかったと思うのですが、次の場所にも強行出場したのはやはり判断ミスであったと言わざるを得ないのだと思います。無理をすればこのまま弱い横綱になってしまい、引退ということもありうると思っていたのですが、残念ながら私の予感は当たりつつあると言わざるを得ないのだと思います。

 強行出場に加えて一月場所から9キロも増量してしまったのは、やはりかなり問題だったのだと思います。怪我をすれば当然稽古量が減少することは避けられないのに普段と同じ量の食事をとれば、必ず増量するのは誰でもわかることで、稽古不足で体が重ければ動きが悪くなる上にさらなるケガのリスクも増えるのだと思います。

 結局見切りで出場した5月場所では途中休場を余儀なくされて、ここで無理をしたのが今の状況につながっていると言わざるを得ないのだと思います。横綱になれば降格はなく引退しかないということを考えると、怪我をした場合には本人や親方の意向だけではなく、協会の幹部も出場が可能かどうかの判断もつくはずで、場所前の稽古量、医師の診断を参考にしながら協会として判断することも必要なのではないかと思います。

 その後7月場所も出場するのですが6日目には休場して、しかも連続優勝時に痛めた腕や胸ではなく足の靭帯損傷で休場しています。稽古不足の上に体重の増量が重なって足まで怪我をしたということでは、管理者である親方の責任、こういうことが容易に想定できたにもかかわらず何も助言しなかった協会にも責任の一端があるのではないかと思います。

 そして9月場所を全休し、11月場所でも10日目から休場するのですが、どう見ても初日から足腰に力が入っておらず、案の定足の怪我に加えて腰も痛めたとの診断がなされました。これは場所中ではなく場所前に負った怪我なのではないかと私は考えています。

 結局体調が万全ではないのに無理をし続けて、横綱としての務めが果たせないないことが分かっていながら強行出場し続けたのは、本人の責任というよりも親方に大きな責任があるとしか言いようがないのだと思います。また、怪我をした際の体重管理という概念自体が相撲協会全体に欠けていて、伝統的な1日2食ではなく、血糖値が急激に上がるのを避けて食事を数回に分けて野菜やたんぱく質を中心にして、糖質の摂取を大幅に減少させる必要があるのだと思います。稽古量が減っている上に同じ量の食事をし続ければ血糖値が一気に上がった状態が続き、体内のコラーゲンの糖化が進んで、そのこと自体がさらなる怪我の大きな要因になるのだと思います。怪我をした際の栄養管理は絶対に必要で、協会として常時怪我人に対応できるよう、専門の管理栄養士を用意することを強く勧めたいと思います。

 日本人横綱として一場所でも長く現役が続けられるように、しっかりと治療に励み減量に努めながら万全の状態になって、横綱らしい取り組みが見られることを心から望んでいます。
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