fc2ブログ

財政破綻と消費増税

 財政破綻とはどういうことで、何が起きるのでしょうか? みなさんもご存知のように南米の国ではよく財政が破綻しますが、まずデフォルトが起き、その後通貨を増刷して国が国債を買い入れることでハイパーインフレが起きるというのが通常の流れなのだと思います。

 では日本でも財政破綻(デフォルト)からのハイパーインフレという状況に陥ることはあるのでしょうか?

 現在日銀が国債の買い入れを中心とした金融緩和政策を継続していますが、その国債の買い入れ高は400兆円を超えています。仮に財政破綻が起きて国債の全額を日銀が買い入れた場合の半分近くの額になっていて、言わば人為的な中規模の擬似財政破綻状態と言っていいのだと思います。普通の国であれば日銀が通貨を新たに発行してこのような巨額な国債を買い入れたら、ハイパーとは言わないまでも、かなりのインフレになっていても全くおかしくはないのだと思います。しかしながら現在日銀が目標としている2%のインフレ率にも遠く及びません。それだけ、日本の政府や通貨に対して、国内的にも国際的にも極めて大きな信頼が寄せられているということなのだと思います。円に至っては毎年これだけ巨額発行を繰り返していても、FRBが政策金利を繰り返し引き上げても、世界の経済に何かあればすぐに円高傾向に陥ります。

 このような状態で、デフォルトが起きてハイパーインフレになると主張する人々があまりにも多いことに大きく首を傾げざるを得ません。もしも国が負債を全額返済して国債が市場からなくなってしまったら、銀行をはじめとする金融機関の経営はどうなってしまうのでしょうか。経済さえしっかりとしていれば国の負債はまだまだセーフティゾーンと言えて、逆に増税で経済が悪くなれば、財政も今よりもさらに悪化してしまうことは歴史が証明しています。

 いま世界はブレグジット、米中貿易戦争に加え、逆イールドに見られるようなアメリカ経済の先行き不安もあり、リーマンショック級の経済危機が起きないとは言い切れないのだと思います。

 今年の5月には新しい天皇陛下のご即位もありますし、令和の新しい好スタートを切る必要があります。ここに巨大な経済危機、その上に消費増税が重なれば、この上ない痛みを被る人が数多く出てしまうのは間違いありません。

 新しい時代の好スタートと、新天皇のご即位のお祝いという意味も込めて、消費増税は見送り、または凍結すべきなのだと思います。中国もアメリカも経済の先行きは不安で、日本も東京オリンピック後は今ほどよくなるとは言えないのだと思います。その時に消費増税というのはかなり無理があって、しばらくは凍結という選択をする以外にないのではないでしょうか。

 安部総理には適切な判断をお願いしたいと思っています。
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

アクセス数

PR

検索フォーム

リンク

QRコード

QR